株式会社わくわくスタディワールド

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ダンプ解析のすすめ

ネットワークスペシャリストの勉強をするとき,ポイントになるのが,「実際のパケットの流れをイメージできるかどうか」です。
TCPのコネクションはどこで貼られて,IPアドレスはどこでNAT変換されて,MACアドレスはスイッチのどのポートでどのように学習されて。。。といったことを,全部イメージすることが大切なのです。
前回の平成22年度の問題を見ていると,仮想化という新技術の知識を問う,というよりも,仮想化によって複雑になったIPアドレスやMACアドレスなどについて,細かく聞かれている感じです。
特に,「仮想IPアドレスと実IPアドレス」「仮想NICのMACアドレスと物理NICのMACアドレス」などの区別,というところは,とてもややこしいですが,これを正確にイメージできると,問題は解けます。
ネットワークスペシャリストでは,このパケットの流れを,知識だけではなく,「体で覚える」「イメージで感じる」ぐらいまで考えることが肝心です。
そのためにおすすめなのがダンプ解析です。
以前,「ダンプ解析は,ネットワークの基本」でも書きましたが,実際のパケットを,手で解析することで,ネットワークが体で理解できます。
ダンプ解析とは,ネットワークダンプで取得したパケットを,解析していくことです。
パケットを,パケットフォーマットと首っ引きで,1つ1つ解析していくと,パケットのイメージが体に入るのです。
わく☆すたのセミナーでは,このダンプ解析を,講義中に取り入れています。
そして,こういったパケット解析にもとても役立つ本が,「マスタリングTCP/IP入門編」です。
本気で全部解析しようと思ったら,「マスタリングTCP/IP 応用編」や,実際のRFCを見て確認する必要がありますが,ざっくり知るだけなら,入門編で十分です。
マスタリングTCP/IPをただ読むのに飽きたら,ダンプ解析をやりつつ,辞書として活用してみてください。そうすると,読んでいるときとは違った,細かいところに発見がいっぱいあると思います。
私自身,最初に勉強したときには,とっても面白くって,自分でPacMonを買って,キャプチャして解析しまくっていました。
そのおかげで,かなり実力がついて,試験問題を読んでパケットがイメージできるようになりました。
ダンプ解析は,好みの問題もあって,苦手な人は苦手ですが,面白くてはまる人も多いです。
パズルが好きな人,仕組みの探求が好きな人には,かなりおすすめです。
今期は,勉強会よりも,「ダンプ解析Ustream」でもやってみようかと考えています。
一緒に,楽しくダンブ解析をやりながら,実力をつけていきましょう。