株式会社わくわくスタディワールド

株式会社わくわくスタディワールド

システムアーキテクトの勉強方法

わく☆すた,美月です。
今日は,わく☆すた初の勉強会が,けんけん主催で地元千葉県松戸市で開催されています。おかげさまで8名の方に参加していただき,順調な滑り出しとなりました。
参加された方々,関心をもっていただいた方々,ありがとうございます。
今日は,システムアーキテクトの勉強方法について,お話ししたいと思います。
私自身は,システムアーキテクトの前身のアプリケーションエンジニアは,2回受けて2回目に合格しました。1度失敗したことを踏まえて,システムアーキテクトに必要な勉強内容について考えてみます。
システムアーキテクトに限らず,高度論文系は,「参考書で勉強して受かる」というやり方は,あんまりそぐわないように感じてます。確かに,参考書を見ると,出る分野の要点がまとまって出ているのですが,じゃあ,それを読んで知識をつければ合格できるか,というと,あんまり関係ないような気がしています。
個人的に,システムアーキテクト対策で一番おすすめしたいのは,「過去問演習」です。
応用情報技術者に合格するレベルの力があれば,いきなり過去問演習でも十分対応できるはずです。午後1までは,試しに問題を解いてみて,足りない分野の知識を専門書などで補う,という形で十分な気がしています。
実際,システムアーキテクト試験の問題を解くために必要な知識としては,以下のようなものがあります。

  1.ソフトウェア開発プロセス(分析~テストまでの一連の工程)
  2.オブジェクト指向分析・設計
  3.業務モデルの設計
  4.プロセス中心アプローチ (DFD作成など)
  5.データ中心アプローチ (ER図作成,テーブル設計など)

開発の実務経験があると,普段やってることに近いので,すごくとっつきやすい分野なはずです。特殊なことではなく,開発会社のメイン業務だと思いますので,このあたりは,実務経験がある人の方が多いんじゃないかと感じています。
また,経験がない人,ない分野に関しても,実際に問題を解くことで,実務を疑似体験できます。システムアーキテクト(アプリケーションエンジニア)の問題は,結構良くできていて,実務のエッセンスを詰め込んだ問題が多いので,解くだけで実際のシステム開発のヒントにもなります。「ホテル管理システム」とか「コンビニエンスストアにおける発注業務の効率改善」など,事例満載,って感じです。
個人的には,入社2,3年目ぐらいで,応用情報技術者に受かったばかりで,経験はあるけど少なめ,という人には特に,過去問自体の学習が,実務にも試験にも役立ついい経験になるんじゃないかな,と感じています。もちろんそれ以外でも役立ちますが。^^;
個人的な感想としては,かなり具体的な事例で,実際に設計する感じなので,システムアーキテクト(アプリケーションエンジニア)の過去問は,解いていてとっても楽しいです。なので,とりあえず過去問を何年分か解いてみて,理解が足りない分野について勉強する,という形だと,効率的に勉強できるんじゃないかと思います。
実務でやってないところを補う時に,オブジェクト指向的な開発をやってない人は,それを集中的に学習する必要はあるかと思います。といっても,UMLの基本を学んで,オブジェクト指向分析・設計のやり方,考え方を理解することがメインです。応用情報技術者に比べて,出てくる内容は上流工程寄りなので,「プログラムでどう書く」よりも「どう設計するか」の方が重要です。
UMLモデリングの本質 (日経ITプロフェッショナルBOOKS)」あたりで,UMLモデリングの考え方について学習する,というのが,ちゃんと理解する上ではベストだと思います。
とりあえず,解説の詳しい過去問集を買ってきて,3年分解いてみるといいです。といっても,過去問集自体があまり数はありませんが,アイテックの「徹底解説 システムアーキテクト本試験問題〈2009〉」は,結構使えるとは思います。
午後2の論文の事例や書き方には,参考書が結構役立つと思います。実際の事例を見てみるのは,論文を書き始めるに当たって,すごく役立ちますので,論文事例が載ってる参考書で,いろいろ眺めてみるのはおすすめです。
といっても,現在,システムアーキテクト向けの事例集は,アイテックの「システムアーキテクト合格論文の書き方・事例集 (情報処理技術者試験対策書)」ぐらいしかありません。あとは,「情報処理教科書 システムアーキテクト 2009年度版」にも若干事例が載っています。
私自身は,アプリケーションエンジニア向けの論文が載っている参考書は,売ってるだけ全部買って,論文のところだけ参考にしました。
論文は,最初は書き方に戸惑うと思いますので,論文採点サービスを利用するのもおすすめです。過去のブログ「論文試験の添削サービス一覧」に,添削サービスを行っているところはまとめておきましたので,こちらも合わせてご活用ください。
高度論文系は,そもそも選べるほど参考書がない,という状態でもあります。
ただ,参考書で勉強しなくても,過去問を勉強して論文が書ければ,結構楽に合格できるとも感じています。正直,午後1までは,スペシャリスト系の試験に比べると,かなり楽です。
まずは過去問3年分,解いてみてください。