株式会社わくわくスタディワールド

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シラバスが改訂されました

情報セキュリティマネジメント試験・高度試験・情報処理安全確保支援士試験における人材像・出題範囲・シラバス等の改訂について(新技術への対応、セキュリティ強化など)」にあるとおり,情報処理技術者試験の多くや情報処理安全確保支援士試験についての出題範囲やシラバスが改訂されました。

こちらの改訂は,基本的にすべての試験区分が対象です。
ただ,影響が大きそうな区分とそうでない区分はあります。

以下,試験区分別に大まかな状況を見ていきます。

ITパスポート試験


こちらは変更ありません。
2018年に,他の区分に先駆けてAI重視に改訂されていますので,影響はありません。

基本情報技術者試験・応用情報技術者試験


出題範囲に少し変化があります。
午前で,セキュリティ分野が重点項目になりました。
こちらは,もともと午前で10問程度出てきていて,実質の重点項目となっていましたので,現状の追認と言うことで,特に影響はないと考えられます。
シラバス自体が今年改訂されていて,今年の秋試験からAIなど新技術と数学(微分積分,確率統計など)が加わっています。
参考書などの対応は,わく☆すたの「徹底攻略 応用情報技術者教科書 令和2年度」も含め,完了しています。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験


エンベデッドシステムスペシャリスト試験への影響が,一番大きいですね。
次の2つが大きく変わっています。

  • 午前Ⅱ試験の出題分野について、「中分類21:ビジネスインダストリ」を出題対象に追加しました。ビジネスインダストリは、民生機器・産業機器などIoT関連知識を含む分類です。
  • 午後Ⅰ試験で出題する3問の選択方法・配点割合について、「問1必須(40点)、問2~3から1問を選択(60点)」から「問1~3から2問を選択(各50点)」に変更しました。IoTの活用の広がり、システムの多様化などを踏まえ、テーマに対する選択の幅を拡大しました。


IoT対応で内容が刷新されるのと,午後1で必須問題がなくなって,他と同様3問中2問選択になります。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は受験者が少なく,参考書なども「2019年~2020年」版など,2年に1回発表のものが多いので,大分変わる可能性があります。
来年受験される方は,参考書など以外で,特にIoTやAIについての学習をすることをおすすめします。

データベーススペシャリスト試験


大きな変更としては,午前2のセキュリティ分野がレベル4(情報処理安全確保支援士試験などと同じ)になって,重点分野になっています。

  • ST、SA、PM、DB、ES、SM、AUの午前Ⅱ試験について、「中分類11:セキュリティ」を非重点分野(○)から重点分野(◎)に変更しました(セキュリティの出題数の増加)。また、PMを除き、技術レベルを3から4に変更しました。

人材像にも情報セキュリティが明記されたので,午後でも情報セキュリティの内容が出題される可能性が高いです。
もともとたまに午後でも出題されていましたし,設問の1つぐらいの変更だとは考えられます。

わく☆すたの「徹底攻略 データベーススペシャリスト教科書 令和2年度」はもともと情報セキュリティで1章設けており,セキュリティを重視しています。制度の変更でセキュリティ分野が難化することは考えられますが,大きな影響はないのではと考えられます。

情報セキュリティマネジメント試験


情報セキュリティマネジメント試験の内容は,結構,大きく変わっています。
新しい標準やビジネスメール詐欺などの攻撃がいろいろ加わって,新しくなっています。
元々出題されていた内容がシラバスで追随されたものが多いのですが,シラバス2.0と3.0で,内容が大分変わっています。

ちょうど来年度の改訂の最中でシラバス変更が入ったので,今急いで対応しています。
12月発売の令和2年版には,シラバス3.0完全対応が間に合う予定です。

情報処理安全確保支援士試験


情報処理安全確保支援士試験も大きく変わるようですが,まだ詳細は不明です。
試験センターのページにも,「SCシラバスの改訂版は、11月下旬に公開予定」とだけあって,詳細がまだ発表されていません。
他の参考書類も同じだとは思いますが,残念ながら,わく☆すたの「徹底攻略 情報処理安全確保支援士教科書 令和2年度」は,新シラバスの内容に対応し切れていないとは考えられます。

こちらは,発表があり次第,順次情報発信していく予定です。

その他の高度区分


その他の高度区分のうち春試験が実施される区分では,システム監査技術者試験でも情報セキュリティが重視され難易度が上がる点,プロジェクトマネージャ試験ではセキュリティはレベル3のままで重点項目となる点ぐらいが変更です。
大きな影響はないと思われます。
秋試験の区分は,システムアーキテクトとITストラテジストでIoT対応の問題が増えること,全部の区分で情報セキュリティが重点分野となることが変更内容です。こちらはまだあわてる必要はありませんし,これから改訂される参考書などでは反映されると考えられます。

取り急ぎ,現時点で確認した内容は以上です。
来春,情報処理技術者試験や情報処理安全確保支援士試験を受験する予定の方は,新しい内容を確認して万全の準備をしていきましょう。