株式会社わくわくスタディワールド

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日々の業務・生活が試験に通じる

最近,よく聞かれる質問に,「自分はこういう業務をやっているのですが,これは論文に使えますか」があります。
試験の対象者像にぴったりじゃない,少し周辺の業務(ネットワーク,サポートなど)が多いです。
こういう業務経験は,実は,「かなり」使えます。
実際に培った経験ですので,リアルに生の情報がてんこ盛りです。
ただもちろん,そのまま書いてしまうと,「その試験の立場に沿っていない」ことになりますのでダメです。
ひとひねりする工夫が必要です。
私が入社当時,プロジェクトマネージャに合格していたH部長に言われたことに,次のことがあります。
「君のプロジェクトのリーダーの,Iさんをよく観察するんだ。そして,その立場に立って,問題が起こったときに『自分だったらこうする』というのを考えて,それを論文に書けば合格できるよ」
これは,今思い返してみても,そのとおりだと思います。
自分の関わった業務なら,自分がその立場でなくても,周辺で観察できます。
その状況を他の人の立場で考えてみる,という感性は,試験においても実際の業務においても,とても大切です。
そしてその,「相手の立場を考える」という能力は,そのままプロマネに必要な,人間関係を調整する能力になります。
ですので,プロジェクトマネージャを受験される方は特に,自分の経験した以外の立場の人を想像する,ということは役に立ちます。
ぜひ,日々の業務・生活において,ネタ集めを行っていきましょう。
そしてそれは,論文のある試験だけではありません。
ネットワークスペシャリストだったら,実務で起こるトラブルを,自分で経験するのがベストですが,そうでなくても会社で起こることを観察しているだけでも役に立ちます。
実際に起こったトラブルを観察しながら,「ネットワークトラブル対応徹底解説―クラウド時代のネットワーク設計・構築・運用術」などで知識を補充していくと,納得できることも多いと思います。
情報セキュリティスペシャリストの場合,なにげに人間関係,組織の話が多いですので,会社での経験はかなり活きてきます。
セキュリティ実務以前の,「組織に所属する」という経験は活きてきます。
学生さん向けに情報セキュリティスペシャリストを指導すると,この「組織の論理」というのが,どうもピンと来ていないことが多いです。社会人の方は,意識せずに身に付けているとは思いますが,その経験は実は,試験にも通じているのです。
情報処理技術者試験は,なるべく実務に即した試験になるように工夫されています。
ですので,日々の業務や生活が,結構学びにつながります。それは,直接同じような業務でなくてもかまいません。自分の意識を広げて,まわりの立場を考えて想像する,ということを意識すると,日々の業務で経験値がかなり稼げます。
また,人間関係の問題は,日々の業務だけではなく,生活の中でももちろん発生します。
PTAでのもめごと,所属している趣味のグループでのもめごと,そういった経験も,以外と活きてきます。
ちなみに,私はITストラテジストの論文で,趣味で関わってるグループの情報共有化(Facebookページ作り,掲示板,グループウェアの活用)プロジェクトのことを書いて合格しました。
論文ネタ,学びのネタはどこに転がっているかわかりません。
ぜひ,アンテナを伸ばして,日々の業務・生活から,いろいろ学んでいきましょう。