株式会社わくわくスタディワールド

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基本情報技術者から応用情報技術者へのステップアップ

わく☆すた,美月です。
基本情報技術者試験(FE)に受かったので,次は応用情報技術者試験(AP),という方も多いんじゃないかと思います。今日は,FEレベルからのステップアップの話です。


FEとAPの違いは,ひと言でいうと,「内容の深さ・レベル」の差です。試験範囲の広さは,どちらも広いですが,ほとんど同じです。「広く浅く」から「広く,それなりに深く」となります。ITのスキルの標準であるITSSでは,FEがレベル2,APがレベル3に相当します。


FEとAPは,レベルが違うだけで同じ分野なので,FEに受かっていると,勉強は,積み重ねになります。多分,FE分野の内容をちゃんと理解していると,APの問題も半分くらいは解けると思います。APに合格するための勉強量としては,私が教えてきた感覚では,全くの初歩からFE合格というのと同じくらいです。(もちろん,これは個人差があるところなので,一概には言えませんが。。。)


具体的な内容としては,一番レベル差が大きいと感じられるのは,基礎理論,プログラミング(アルゴリズム)分野です。
APでは,プログラミング言語そのものはなくなりますが,その分,難しいアルゴリズムが出題されます。一応,疑似言語なのですが,CやC++,Javaの理解が前提となっているものも多いので,何かの言語をきちんとマスターしておく必要があります。
また,FEの午後試験だと,定番のアルゴリズム(ソートとか探索とか)が多いですが,APの午後試験では,見たことのないアルゴリズム(小町算とか巡回セールスマン問題とか)が多いです。そのため,現場で仕様を読んで,臨機応変にプログラミングする能力が求められます。
APのアルゴリズム問題は記述式ですし,プログラミング(アルゴリズム)能力には付け焼き刃は効かないので,早めに準備を進める必要があります。どうしてもアルゴリズムがイヤなら,午後試験で経営戦略問題を選ぶ,という手もあるのですが,それはそれで,経営分野の本格的な勉強が必要です。


それ以外の分野は,細かいところでいろいろ差があります。
例えば,FEでは滅多に出てこない待ち行列は,APでは定番です。IPアドレス計算は,APはよりややこしいものが出てきます。ハードウェアの話だと,FEはCPU,メモリなど単体で出てくることが多いのですが,APではCPUとメモリの関連,インタフェースなど,お互いの関係のことも多く出題されます。システム開発分野は,上流工程の内容が増えてきますし,データベースでは,ER図をきちんと書けるようになる必要があります。SQLはFEに比べると,かなり高度な内容になります。


どれくらい難しいくなるのかは,自分で実感するのが一番なので,勉強に入る前に一度,過去問を解いてみるのをおすすめします。試験センターのホームページに,直近の過去問が公開されていますので,一度解いてみると難易度はよく分かると思います。FE合格レベルなら,全然手がつけられないほど難しくはないはずです。


また,FEからAPに進むと,午後問題は「記述式」になります。この「記述」で引っかかる人が多いので,実際に問題を解いて,記述の練習をすることも大切です。特に,アルゴリズムは,選択肢がなくなると,それだけで難易度が上がります。記述問題は,字数制限があるものが多いので,要求された字数で実際に書いてみることは,問題演習の一環としておすすめです。


FE,APの連続合格は,これから4ヶ月以上ある今なら,十分可能です。むしろ,FEの学習内容を忘れていない分,有利ともいえます。実際,企業研修などで教えていると,FEに受かりたての人の方が,スイスイ合格していくことが多いです。


ぜひ,早めのスタートを切って進んでください。