株式会社わくわくスタディワールド

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データベース設計を学ぶ本

システム開発を行う時のアプローチとしては,大きく,次の3つのアプローチがあります。

 1.プロセス中心アプローチ(POA)
 2.データ中心アプローチ(DOA)
 3.オブジェクト指向アプローチ(OOA)

昔ながらの、機能やプロセスを中心としたアプローチがプロセス中心アプローチです。そこから,変化しにくい「データ」というものをシステム開発の中心に据えて開発するデータ中心アプローチが考えられました。
オブジェクト指向は,別系統での「オブジェクト指向」という考え方をベースにしたアプローチですが,こちらも最近では普通に用いられています。
データベーススペシャリストは,このうちのDOA,データ中心アプローチをメインに扱います。
試験に良く出てくる,トップダウンアプローチ,ボトムアップアプローチなどでER図を作成していく手法は,DOAです。
ですので,DOAの考え方を学んでおけば,データベーススペシャリスト試験のかなりの部分に対応できます。
試験対策書だと,DOAの考え方自体はあんまり解説されていませんので,余裕があれば専門書がおすすめです。専門書で学習しておくと,DOAの考え方を実務に応用しやすいと思います。
ただ,DOAの本って,結構マイナーですので,古いのが多いです。
去年までは,DBマガジンという雑誌もあって,その連載などが本になっていて,結構いっぱい出ていました。
例えば,「実践的データモデリング入門 (DB magazine selection)」などは,データベース設計を学べる,実践的な本です。やさしく書かれていますので,初心者でも普通に読みこなせる感じです。
データベースは理論は変わらないので,古くても問題ないとは思います。
そして,近年出た本で,今まで見落としていた本に,「独習データベース設計」という,DOAに特化した本があります。
最近見つけて買ってみたのですが,DOAの理論的,実践的なやり方が,うまくまとめられています。
あまり読みやすくないですし,基本的な説明はあまりないので,初心者にはおすすめできませんが,データベーススペシャリスト試験を受験される方が,試験とは違った視点でDOAを学ぶのにはおすすめな本です。
試験対策書で勉強するのは,効率的だと思いますが,一本道で行き詰まる恐れもあります。
それ以外の専門書なども含めて勉強すると,より視点が広がって,より合格に近づけます。
試験までの期間が延びて,やることに行き詰まっている方は,一度ためしてみてください。