株式会社わくわくスタディワールド

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経済的なことを考えて問題を解く

今日,ある企業の情報セキュリティスペシャリストの講義で,面白い質問(というかつっこみ)がありました。
ある問題の解答例に,「PCとL2SWの間に,ファイアウォールを設置し」というのがあったのですが,その答えに対して,「新しい機器を買ってもいいんですか?」という質問でした。
(ちなみに,元ネタは,平成22年春午後1問4設問4(1)です)
言われてみれば,なるほど,機器を買わないで済ます方が現実では良くあるな,と感じました。
お金を使わないで,新しい機器は買わないでなんとかする,というのも,ちょっと腕の見せ所だったりします。
私の推測ですが多分,この問題の舞台のK社には,余ってる昔のファイアウォールがあったのでしょう。一時的な対策なので,多分その辺にあるものを使ったんだと思います。
私だったら,一時的に止める用途だったら,余ってるルータとかファイアウォールとか,使える機器があれば,それでとりあえずフィルタリングします。
他の区分でもそうですが,情報セキュリティスペシャリストは特に,「経済的なこと」を考える必要がある問題,って結構出てきます。ネットワークスペシャリストとかだと大企業が題材になっていることが多いからか,それほど値段の話はでてこないですが,情報セキュリティスペシャリストでは,中小企業が舞台なので,お金の話が結構多いです。
「コストの問題で,ログサーバは買えても,追記型記憶装置は買えない」とか,「広域イーサネットは高いから,インターネットVPNで済ませよう」とか,「CAを使うと高いから,自営CAにしよう」とか,問題文中のコストネタも結構多いです。
情報セキュリティスペシャリスト試験の場合,実際の現場に結構似たような状況に置かれてる感じですので,「なるべくお金をかけずに何とかする」ことを考えて,現実的な答えを書くことは大切です。
特に,「新しい機器の導入」とか,「高価なシステムを入れる」的なことは,よっぽどのことがないと書かない方が無難です。
情報セキュリティスペシャリスト試験の問題は,現実の縮図です。経済的なことなど,現実を創造しながら,問題をイメージして解いていきましょう。