株式会社わくわくスタディワールド

株式会社わくわくスタディワールド

「手」と「頭」の両方を動かして問題を解く

先日のわく☆すたTVでお答えしきれなかった質問の1つに,「データベーススペシャリストの午後対策は、とにかく手を動かして練習でしょうか」というものがありました。
データベーススペシャリスト試験の午後問題の中心となるデータベース設計は,「手を動かして練習」がとても大切です。
データベース設計で出てくる正規化,ER図などは,「わかる」と「できる」の間に結構大きな壁があります。
問題集の解答解説などを読んで,「なるほど」と理解はできても,それを実際に導き出せるとは限りません。自分で問題を解くためには,きちんと自分の頭の中に,考え方のフレームワークができあがっている必要があります。
ですので,参考書や問題集の解答を見て納得する,というだけでなく,自分の手で,実際に書いてみる,という作業が必要になってきます。
特に,候補キーを選ぶ作業と,ER図を書く作業,あと,SQLを手書きで書く作業,というのは,問題を解いて,自分の手で書いてみることで,どこができていないかが明らかになりますし,実力も身についていきます。
私も最初にデータベーススペシャリスト試験に落ちた時には,理解はできているはずなのにうまく問題が解けない,という状態でした。
ER図などは,わかってるはずなのについ線を逆に引いたり,関連に気づかず見落とし,ということもよくやりました。
ですので,2年目は,とにかく「実際に手を動かして過去問を解いてみる」ことを行いました。
といっても,分量としては過去問4年分ぐらいですが,午後2を中心に,自分で考えて問題を解いて図を書いて,それを解答例と見比べて,違ってる部分を納得するまで考える,ということを繰り返しました。
このとき,注意しなければいけないのは,ただ「手を動かす」というだけではなく,一緒に「頭を使う」ことです。
暗記系の科目だと,手を動かすことだけで手が覚える,ということはあるかもしれませんが,データベースは解答を写しても,あまり意味はありません。
自分なりに答えを書いてみて,それを手で表現することで,間違えてもそこで実力がついていきます。
データベーススペシャリストの過去問集だと正直,解答解説に納得いかないものも結構あるとは思いますが,そういうのに悩みながら,自分の頭で納得いくまで考えることには意味があります。
過去問集にケチがつけられるようになれれば,一人前です。
データベーススペシャリストのデータベース設計だけでなく,応用情報技術者試験のアルゴリズムやデータベースなども,こういった勉強の仕方が向いていると思います。
実際に,「自分の頭で考えながら手を使う」ことが,最も効率的に,学習できる手段です。
読んで理解するだけ,というのは,一見楽に見えて,あまり身につかないので,逆に遠回りになります。
「手」と「頭」の両方を動かして問題を解いていきましょう。