株式会社わくわくスタディワールド

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それぞれの試験の特徴と勉強で身につけられる力 ~情報処理技術者試験パンフレットより~

今日,秋葉原の書泉ブックタワーに行ったら,春の情報技術者試験のパンフレットが置いてありました。
今年のキャッチフレーズは,「ITエンジニアという選択」なのですね。

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願書は明日,1月7日(火)から配布開始ですし,試験の申し込み開始は来週,1月14日(火)からです。
お正月休みも終わりましたし,そろそろ春に向けて,本格的に始動する時期ですね。

上のパンフレット,試験センターのホームページにも「パンフレット(個人向け)(PDF)」として公開されていますが,このパンフレットで紹介されている,各試験のキャッチフレーズが面白いです。

春に実施される7つの試験区分に関するキャッチフレーズは,次のようになっています。

 ITエンジニアの登竜門 基本情報技術者試験
 ワンランク上のITエンジニア 応用情報技術者試験
 ITプロジェクトの成功請負人 プロジェクトマネージャ試験
 いつの時代も求められる、データ指向の担い手 データベーススペシャリスト試験
 組込みシステムの腕利きエンジニア エンベデッドシステムスペシャリスト試験
 ITの安全・安心を支えるセキュリティの番人 情報セキュリティスペシャリスト試験
 独立した立場でITを監視する御意見番 システム監査技術者試験

どれも,試験の特徴をひとことで的確に言い表していて,なんかかっこいいです。
知らない人に説明するときなど,いろいろ使えそうです。

「こんど,ITプロジェクトの成功請負人の資格受けるんだ~」とか,適当に使ってみると楽しいかもしれません。

あと,基本情報技術者試験は,「ITエンジニアとしてのキャリアをスタートする」試験として,位置づけられています。
ITエンジニアに必要な基礎的なスキルを認定するITエンジニアの登竜門です。

また,基本情報技術者の説明に,「プログラミングやコンピュータサイエンスを基礎から体系的に修得し,論理的思考力を養うことができます。」とあります。
確かに,基本情報技術者試験の問題は,論理的思考力を使う問題がすごく多く,特に午後はそれが一番の合否の分かれ目となります。

演習を繰り返すことによって論理的思考力を身につける,という用途には,基本情報技術者試験の過去問題はすごく適していると考えられます。
多分,応用情報技術者試験よりも,論理的思考力という面では高い能力が求められているんじゃないかと感じています。

応用情報技術者試験の場合は,「ITエンジニアとしてのレベルアップを図る」試験としての位置づけです。
ITエンジニアとしてレベルアップするための応用的・実践的なスキルを認定する試験です。

こちらの説明には,「ケーススタディによる出題を通じて、業務分析力、問題発見・解決力、マネジメント力などを養うことができます。」とあります。
言われてみれば,応用情報技術者試験の午後問題は,全部ケーススタディです。
ケーススタディを読みこなして分析して解析し,マネジメントするという作業は,試験勉強の疑似体験でも,結構役には立つんじゃないかと考えています。

応用情報技術者試験は,基本情報技術者試験とは,求められている能力が違うように感じていましたが,こうやって文章にして公開していただけると,違いが明確にわかります。
単純に上位互換というわけではなく,少し方向性が違う感じですね。

今の試験制度だと,人によっては,基本情報技術者試験よりも応用情報技術者試験の方が取りやすいことも多いと感じています。
基本情報技術者試験はよく,ITエンジニアの適性試験という扱いをされることがあるのですが,これはプログラミングなどでは必須の,論理的思考力を試すからだと考えています。
取れなかったから代わりに応用情報技術者試験を取った,というと,プログラマとしての適性には疑問を持たれるかもしれません。

こんな感じで,それぞれに特徴がある情報処理技術者試験。
自分の適性や進みたい方向を見極めて活用するために,利用していきましょう。