株式会社わくわくスタディワールド

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応用情報技術者試験とソフトウェア開発技術者試験は違う

わく☆すた,美月です。
試験申込開始を来週に控えて,最近「応用情報技術者と高度区分,どっち受けようか迷ってます」という相談をよく受けます。
昔は,「どっちでも」という感じでしたが,今の試験だと,「応用情報技術者試験に受かってから次に行った方がいい」と思います。
というのも,昔のソフトウェア開発技術者試験と今の応用情報技術者試験は,かなり違う試験で,避けて通る必要があまりなくなったからです。
あと,高度午前1があるので,応用情報技術者試験の午前レベルが突破できないようだと,専門分野以前に足切りにあいますので,一度ちゃんと,応用情報技術者試験の勉強をした方が,結局は近道だと思います。
新試験制度になって1年,ようやく変化の状況が明らかになってきたな,という感じがしてます。
そして,昔と一番変わっているなぁ,と感じることは,「応用情報技術者試験とソフトウェア開発技術者試験は,似てるようでかなり違う」ということです。
試験センターの統計資料によると,応用情報技術者試験の合格率は,春試験26.1%,秋試験21.4%です。これは,ソフトウェア開発技術者試験時の累計平均14.9%よりも,大幅に増えています。
他の高度区分でも,大幅に増えてはいるのですが,「受かりやすくなってる」ことだけは確かです。
そして,その受かりやすい一番の要因には,「いろんな人が受かる試験になった」ことがあります。
ソフトウェア開発技術者試験の時代には,「アルゴリズム」と「データベース」という,合否を大きく左右する,避けて通れない難関がありました。これが文字通り,「ソフトウェア開発」を行う人以外が受かりにくい原因にもなっていましたし,向き不向きが大きい試験につながっていました。午後2は1問必須で,「アルゴリズム」か「データベース」のどちらかでしたので,これができない人は無条件で落ちる,という構図になっていました。
アルゴリズムの難易度も高かったので,苦手だけど必死でアルゴリズム対策をしないと受からない感じにはなっていました。
なので,ネットワーク系の技術者など,開発者以外の人を中心に,ソフトウェア開発技術者試験を飛ばして高度区分に行く,という人も多くいて,それはそれでいい感じでした。
今,応用情報技術者試験に変わって,一番変わったのは,「苦手部分を深く勉強しなくても受かる」という点です。午後は12問中6問選択ですので,アルゴリズムがどうしても苦手な人は取らなくても受かります。
マネジメント系が得意とか,ネットワーク,セキュリティの方面に進みたいとか,自分の適性,行きたい方向に合わせて,ある程度自由に勉強できるようになりました。
なので,「自分はどういう方向に進んでいきたいんだろう」ということは明確にする必要はあるけど,それが明確なら,以前に比べて大分取りやすい試験だと思います。
午前の試験範囲は広がって,午前の合格率は以前に比べて落ちています。なので,「広く浅く」の知識的な勉強の必要性は増えています。ただ,これは高度午前1も全く同じなので,応用情報技術者試験を避けて高度区分に行っても,足切りにあうだけだと思います。応用情報技術者試験に受かってから高度区分を受ければ,午前1は免除なので,専門分野の勉強さえすればOK,となってかなり楽です。
すべての技術者に対してのレベル3の登竜門,それが応用情報技術者です。
この試験に受かってから,高度区分に行く方が,結果的には早道につながります。
1つ1つ,順番にステップを踏んでいきましょう。