株式会社わくわくスタディワールド

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応用情報技術者試験の経営戦略

わく☆すた,美月です。
今,応用情報技術者試験のDVDを作っている関係で,経営戦略系の書籍をいろいろチェックしていたのですが,経営系の本って,意外と面白いなぁ,と改めて読みふけってました。
昔「お勉強」していた時には,あんまり実感わかなかったんですが,会社を作ったり,実際に経験してから読むと,結構面白く読めます。
今年の応用情報技術者午後問1のマーケティングでは,ITは全然関係なく,スーパーのマーケティング戦略が題材になってます。現実世界で想像してみると,大型スーパーが2軒も出店してきて,焦ってる地元スーパー,って感じで,とても楽しく読めます。
改めてこの問題を,マーケティングの教科書的な本と比較してみると,ほんとに定番の問題で,マーケティング・プロセスについて,セグメンテーション,ターゲティング,ポジショニング,マーケティング・ミックス(4P)と,順番に聞いてきます。なので,ちゃんと勉強して知っていれば,ある程度解けます。全部解けるかどうかは,問題文の事例をちゃんと理解しないといけないので,読解力も関係してくるとは思いますが。^^;
ということで,応用情報技術者試験で,午後を経営戦略で受けようとしている人は,ひととおり経営戦略の教科書的な本を勉強するのはおすすめです。
今回,午前も含め,試験問題で出てくる内容を見てみたのですが,経営戦略分野に関しては,応用情報技術者試験向けの参考書では足りません。午前で合格ライン,ぐらいだと,問題集などをやればなんとかなるとは思いますが。
今回の試験範囲を網羅している,という意味では,私が見る限り「グロービスMBAマネジメント・ブック【改訂3版】」が,一番合っていたと思います。この本自体は総まとめ本で,広く浅く,ひととおりのストラテジ系の知識が網羅されているので,ちゃんと学ぶ分には浅いのですが,今年の春の問題を見る限り,これで十分そうです。もう少し深く学びたい人は,「新版MBAマーケティング」「MBA経営戦略」など,それぞれの分野について勉強するのがおすすめです。
その他,TACの中小企業診断士向けの通信テキストでも十分ですし,経営系の専門的な本なら,どれでも大丈夫だと思います。ただ,情報処理技術者試験の本だと,たとえITストラテジスト向けの本を見ても,網羅率は低いので,あまりおすすめできません。
専門的な本で勉強するメリットは,周辺知識がいろいろ入るので,記憶に残りやすいことです。これは,IT分野でもそうですが,重要な単語やその簡単な説明だけ並べられた本は,とても覚えにくいのです。前の知識とのつながりや全体の位置づけなどが,結構記憶の助けになります。例えばマーケティングで,セグメンテーション変数には,地理的変数,人口動態変数などがあります,というだけより,該当する商品の例として,地理的変数では「東京ウォーカー」,人口動態変数では「週刊少年ジャンプ」とかの事例があった方が,分量は多いですがわかりやすいと思います。
ここからは,個人的な見解ですが,応用情報技術者試験を受けるにあたって,「アルゴリズム」と「経営戦略」は,両方勉強するというのが,実は一番いいんじゃないかな,と感じています。
なんとか合格することだけが目的,なら必要ないですが,高度試験を見据えてステップアップしていくときには,両方やることは後々役立ちます。スペシャリスト系,論文系といろんな知識を身につける時の基礎知識としては,結局どちらも必要になりますので,早めに勉強しておくことは,幅が広がるという意味でもおすすめです。
いろいろ言いましたが,経営系の本は,ITの勉強とは毛色が違っていて,読んでいて意外に面白いので,「自分はアルゴリズムで受ける!」と決めてる人でも,ちょっと手を出してみるのも楽しいと思います。