マルチスペシャリストになる
不在票が入っていて,受けとるのが遅れたのですが,無事,私の手元にもエンベデッドシステムスペシャリスト試験の合格証書が届きました。
これで,新試験制度になってから,データベーススペシャリスト,情報セキュリティスペシャリストと合わせて,スペシャリスト系3つです。
あと,ネットワークスペシャリストが揃えば,新試験制度でのスペシャリストのコンプリートになります。
ネットワークは,昔のネットワークスペシャリストとテクニカルエンジニア(ネットワーク)があるので,後回しにしようかと思っていたのですが,せっかくなので秋に揃えるのもいいかなって考えています。
最近送られてきた日経SYSTEMSに同報されていた日経の折り込み広告に,情報処理技術者試験の特集がありました。
そこに,「マルチスペシャリストの道」ということで,いろんな情報処理技術者試験の午前問題が2問ずつ載っていて,チャレンジするようになっていました。
そして,「全てが解ければ未来が拓ける」ということで,複数の資格を取るメリットが書かれています。
確かに,最近のエンジニアの仕事は複雑化,多様化してきていますので,1つの分野の専門に優れるだけではなく,幅広い分野の知識を持つことが必要になってきています。
情報処理技術者試験の,スペシャリスト系の高度区分の場合,1つ1つが全然違った専門的な知識をテーマにしています。
データベーススペシャリストはデータベースの,ネットワークスペシャリストはネットワークのスペシャリストです。
この2つは,全然別の専門で,あまり重なるところはないのですが,両方知っておくと,障害の切り分けや複雑なシステムの効率など,いろんな側面で役立ちます。
そして,情報セキュリティスペシャリストでは,技術だけでなく人間的・組織的な面も考える必要があるので,広い視野が身につきます。大切なのは技術だけではない,ということを一番学べるのが,情報セキュリティという気がします。
また,エンベデッドシステムスペシャリストでは,これまた全然毛色の違う,組込系のこと,ハードウェアやOSなどについて学べます。機械を動かすことにもITが深く関わっていることを体感できますし,数学や物理などを復習することにもつながります。
優先するのは,自分のキャリアに合わせた,必要な資格だとは思います。
例えば,セキュリティの専門家になるのだったら,情報セキュリティスペシャリストだけでなく,ネットワークスペシャリストも一緒に持っておくと,活躍の場は広がると思います。
そして,システム開発を専門に行うなら,システムアーキテクトだけでなく,データベーススペシャリストや情報セキュリティスペシャリストを持っておくと,より安全で,効率のよいシステムを開発することができます。
資格だけ持っていても,と思うかもしれませんが,ただ単に必要に応じて勉強する,というだけだと,どうしても勉強しない部分が出てきて,穴が大きくなってしまいます。
必要な知識を体系化してあるのが資格試験なので,一度はその流れに沿って勉強するのはおすすめです。
あと,業務に関係ないスペシャリスト系の資格,というのは,一番視野が広がるので,余裕があれば受けてみるといいと思います。
特に,エンベデッドシステムスペシャリストは,仕事で関係がない人が多いとは思いますが,一度ちゃんと勉強することで,まったく違う知識が身につきます。避ける人が多い試験区分ですが,春に受けるものがない,という方は,一度挑戦してみるのもおすすめです。
ひとつの技術の専門家になれば一生安泰,という時代はもう終わっています。
いろんな分野の知識を身に付けて,マルチスペシャリストになっていきましょう。