株式会社わくわくスタディワールド

株式会社わくわくスタディワールド

午前の勉強をしっかりやる

応用情報技術者試験は,午前と午後の両方で60点以上をとると合格できます。
そして,午前は選択式,午後は記述式ですし,午後の方が深い内容を問われて,難易度は高いです。
でも,だからといって,「午後ができれば合格する」かというと,そうでもありません。
特に,実務経験のある方は,午後は実務に近い問題を選べば解きやすいと思いますし,午前の方が難しいと感じる人も多いと思います。
午前は試験範囲が広く,全問必須です。
そして,試験に出てくる分野全般を,広く浅く,でも基本情報技術者試験よりは少し深く,学習する必要があります。
きちんと勉強しさえすれば受かりますが,逆に,全然勉強しないと突破できないのが午前です。
突破率,ということを考えても,午前は意外と難関です。
年度,期によって違いますが,午前の方が突破率が低く,多くの人が午前で足切りにあう,という時も良くあるのです。
ちなみに,応用情報技術者試験の過去4回分の突破率を,午前,午後別に求めると,以下のようになります。

突破率  午前  午後
22年春 38.5% 53.1%
22年秋 37.4% 61.7%
23年春 51.0% 40.7%
23年秋 51.6% 46.1%

突破率の高い去年でも,午前で半分近く,足切りにあっています。
油断していると簡単に足元をすくわれるのが午前です。
それに,午前をちゃんと勉強していると,その知識で解ける午後問題も多いです。
午後は,午前で出てくるような分野のうちから1つを選んで,理解しているかどうかを深く問う,という形態をとります。
ですので,午前の知識があると,問題は解きやすいですし,ちゃんと理解しながら知識をつけていると,午後問題にも対応できます。
午前と午後の勉強は,全然別ではないのです。
平成20年度以前のソフトウェア開発技術者試験の時には,合否を分けるのは午後(午後1,午後2)という傾向が強かったのですが,応用情報技術者試験はそれほどではありません。
むしろ,午前の範囲が広くなった分,難易度が上がって,午前突破が難しくなっています。
逆に,午後は1つにまとまって,好きな問題を選択できるようになった分,突破しやすくなっています。
高度区分の場合は,明らかに午後が合否を分けるので,今の時期は午後対策中心にするのが王道です。
でも,応用情報技術者試験の場合には,午前に力を入れて勉強することは,状況次第では午後対策より大切なことがあります。
午後の問題を解いてみて,ある程度解けそうなら,知識を補うことで午後の点数アップも見込めます。
ただ,そのためには,ちゃんと理解しながら知識を身につけることが大切です。
単に丸暗記するだけでは,午後にはつながらないと思います。
午前問題を解くときには,用語の暗記だけでなく背景を理解し,周辺知識も身につけておく,というぐらいの姿勢で臨むと,確実に実力がついてきます。
午前の勉強は,単純なようでいて実は結構奥が深いです。
全体的にベースアップするためにも,午前の勉強もしっかりおこなっていきましょう。